塩の江戸ゲ戦記

ソラノキオクを求めて

塩サイダー(@ShioCider_RUKIT)のエロゲ感想日記

恋愛、借りちゃいました 評価 / 感想

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恋愛、借りちゃいました とは

ASa Project発のキャラゲー。9thプロジェクト。

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あさぷろと言えば前作かりぐらし恋愛は本ブログが発足してすぐに書いた記事でもあるので感慨深いですね。

 

本作の主人公・新海 幸は両親が蒸発してしまい、妹と二人暮らしであるため非常にお金に困っており、胡散臭いが高給の人材派遣サービスに登録するんですね。

所謂レンタル彼氏的なあれです

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それがきっかけとなりそれぞれの事情で困っている女子たちと仕事の関係で付き合っていくことになり結果として仲を深めていくというお話。

 

シナリオはメインヒロイン4(5)人、サブヒロイン2人の計7人でBAD√含めて7√あります。

共通√が15~17パートあり、その中の選択肢で分岐していく形ですね。

僕は『椿→泉姉妹→咲希→桃子→BAD→絵未→八純』の順番で攻略していきました。

 

体験版はこちらから

 

このゲームの魅力

他ゲーと比較して(前作から引き続き)この会社の作品の魅力と言えるポイント2つ

①SDが非常に可愛らしい

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SD自体はどの作品でもデフォルメ調の柔らかい雰囲気を演出されますが、この会社の作品(たかへろさんのイラスト)ではカラフルで文字も丸っこく大きく見た目でインパクトを訴えてくるのが上手なんですよね。

SDに関して言えば個人的に一番好きかもしれません。

 

②場面転換のボイスカットがいちいち笑いを誘う

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絵未「バイトの度、財布が軽くなってる気がする...。」 

場面が変わる際にキャラが何かしら喋ってくれるんですが、キャラが裏で思ってることやその場面で出てこなかったサブキャラの一方そのころ...のような感じを一言で伝えてくれるのでクスッと笑える素敵な試みだと思います。

次回作でも続投してほしい演出です。

 

 

主人公に癖あり

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主人公は容姿は非常に整っているものの、上記の通り少々特殊な環境で育ったため若干性格がねじれており、お金第一主義者みたいなところがあります。

だからこそ妹に不自由をさせないために高校生の身分でバイトを掛け持ちしてまでお金を稼ぐんですね。

 

別にそれは構わないんですよ。ただ少々性格がドライと言いますか...

 

(↓序盤にて彼氏のフリをしてほしいと依頼してきた"絵未"との別れ際の会話)

絵未「今日はありがとう。お礼にお茶でも...」

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えぇ...

時間外労働をしたくないのは分かりますが、そんなに悪いことしたわけでもないのにさすがに当たりがきつくないか?と感じましたね。

終わったとはいえ契約相手なのだからもう少しリップサービスを利かせても罰は当たらんだろうに...。

 

そしてそれに対する絵未の返答

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めっちゃええ子ですやん

この子が良い子だったから関係が進展していったのは言うまでもないですね。

 

この他にも(相手からの好意とはいえ)JKから10万円を普通に貰ったり、絵未に対して心の中で『もっと稼がせてくれないと困る』と損得勘定で動いてる描写もあり、あとから認識を改めるんだろうなと展開が読めてても主人公としてなんだかなあ...って感じで見てました。

 

 

パロディネタ

なんとなく印象に残ったの3つ。

DEATH NOTE

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流石しっかりしている妹さんである。

逆に言えば何か隠しておきたいものがあるってことでしょうね。

というかあれか、名前が"月"なのもこのための伏線か。
さすがあさぷろ考えてらっしゃる。

 

ゼノブレイド2

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ん...これはもしや...

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ゼノブレイド2やんけ!(多分)

あれもRPGなのにコアクリスタルという名のガチャ回すゲームですからね。

大好きなゲームの一つなので話に組み込んでくれたのは嬉しい限りです。

(名作なのでswitch持っててやってない方は是非触ってみてください。)

 

かまいたちの夜

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めっちゃヒロイン主人公にアイスピック刺しにきそう...。 

ただ展開はオリジナルで絵未がでてきたりしてちょっと面白かったです。

 

 

因みに他にもマリオカートポケモンも出てきましたね。

 

 

それではこれより感想に入ります。

シナリオ上のネタバレを含みますので、前情報無しでプレイしたい方はこれより先の閲覧はお気を付けください。

 

 

メインヒロイン感想(ネタバレ有)

瀬川 絵未

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陽キャグループに頑張って入った見栄っ張り女子。
相性はセミちゃん。かくとうタイプ(桃子談)。

勉強は並みですが運動は大得意で地味にバスケ部だったらしい。

 

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彼氏いないのに見栄張ってしまった結果紹介してほしいと言われレンタル依頼。

陽キャグループでステータス保つのも楽じゃないですね。

主人公に彼氏のフリをしてもらいながらなんとかやり過ごしていくわけですね。

 

その間も普通に主人公に憎まれ口叩かれるし容赦なく金を取られていくわけですが、気にしないどころか土下座までしてしまう始末。

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この子ダメ男に引っかかりやすいタイプなんでしょうね。

平たく言えばチョロインである。

僕が絵未の立場なら初対面同然の相手に対してあんな酷い言い方(上記参照)されたら普通に二度と会わないと思います。ゆえに少々感情移入し辛かった部分はありました。

 

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ただ別ヒロインを選んだときや幸と八純が橋で抱き合ってるところを見てちょっと好きになりかけてたが故の胸の痛みを描いてくれたのは個人的にすこれましたね。

こういう失いかけて初めて気持ちに気付ける瞬間っていいですよね。

 

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吹っ切れてからガンガンアピールしていく恋する乙女になっていったの非常に可愛らしかったです。相手が主人公じゃなければ素直に応援してました。

 

料理もできるし世話焼きだし実は努力家だしでちょっと見栄っ張りなところに目を瞑れば凄く良い子なんですよね。本当に主人公には勿体ない子です。

 

天満 八純

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チョイ悪目指す優等生。にゅふふ

相性はスミちゃん。メインの中で唯一レンタル依頼しない子ですね。

比較的常識人なのですが、相手が想い人とはいえ10万円(二度目の告白分を含めると計20万円)渡してしまう感性は如何なものか...。

月も言ってましたけど多少メンヘラの素質持ってますね。

 

序盤でこの子は元から主人公が好きなんだろうなってのが分かるので、後々彼氏依頼してる絵未とぶつかりそうやなって思って進めてました。そして来る中盤。

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あっこれギスギスするやつやんけ...

と思ったらそこまで泥沼化しない優しい三角関係だったので見ていて安心しました。

満を持して明かされた八純が主人公を好きになった理由ですが、思いのほかあっさりしていてほーんって感じでしたけど本人の言う通り些細なきっかけだったとしても恋愛なんてそんなものだしあまり気にするべきじゃないのかもしれませんね。

 

ただ八純にしても絵未にしても皮肉なことに本人√より選ばれなかった√の方が面白かったです。

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選ばれなくても絶対に諦めない執念素敵です。

絵未に対して「別れたぁ?しょうもないことで喧嘩してもう別れたぁ?」と煽りメッセ送るくらいには悪女してますね。こんなにも愛してもらえるなんて主人公は幸せ者ですよほんと。

(この後ちゃんと失恋の描写を描いてくれた点も高評価。)

 

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因みにチーズ大好きっ子で僕もチーズは大好物なので分かりみが深かったですね。

『チーズに貴賤はない』うーん、名言だ。

 

泉ちなつ&泉こなつ

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見た目は同じ、中身は反対のお兄ちゃん好き好きガールズ。

この手のゲームにしては珍しい2人合わせて1√スタイル。

 

とにかくお兄ちゃんにデレデレしたくてレンタル依頼。

この姉妹はもう何といっても妹が強すぎる

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欲求不満が服着て歩いてると言っても過言ではないくらいの淫乱具合である。

姉の方はお兄ちゃんとイチャイチャしたくて依頼という比較的まとも(?)な理由に対して妹に至ってはエッチできればそれでいいという有様。強い、本当に品がない。

これじゃあ姉の方も大変そう...

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と思ったらおまえもおまえでやばいのね

なるほど双子だ。

 

2人で1人のお兄ちゃんを共有していこうとそういうお話ですね。

ちなつ(姉)が主人公と恋人兼妹、こなつ(妹)が主人公の義妹になるということでしたがこなつのほうは本当にそれでよかったのかという疑問はあります。淫グリッシュも大概ですけどこの子感性が人間離れしてるなと思いながら見てました。

 

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面白い√ではありましたが、ずっと見てると頭おかしくなってきそうな会話の連続でしたね。

要しおりさんお疲れ様です。

 

空路 椿

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予備校教師をやっているキリっとした大人女子......と見せかけて廃人ゲーマー。

20代も半ばに差し掛かり、親から配偶者の心配をされ鬱陶しくてレンタル依頼。

ただ今の生活(仕事及び家に帰ってからのぐーたらゲーム)も大切にしたいので"彼氏"ではなく"愛人"として主人公に頼むんですね。

 

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こんな美人に何故彼氏がいないのかという問題に関しては、学生時代は田舎でがり勉趣味読書のドがつくほどの真面目ちゃんをやっていたというあるある展開。

見た目等に気を使いだしたのは一人暮らしを始めてからなんだとか。

 

こういうの見ると男にせよ女にせよ出会いがない社会人はマッチングアプリや出会い系に頼るのが手っ取り早いですよって言われてるような感じありますね。ちょっち切ない。

 

出会いから付き合うまでの過程は『依頼→接していくうちに互いの意外な面が見えてきて惹かれ合う』といった具合にメインヒロインの中で一番自然な形だったかなと思います。

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本格的な関係に進展していくとやはり他の女の子のことが気になってくるようで分かりやすく嫉妬してくれます。可愛い。

教え子と生徒の関係って周りからとやかく言われそうですがそのあたりマイルドに収めてくれてるの角が立たない優しい仕様でしたね。

 

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互いに愛を深めつつ金銭的に助けてもらいながら今後の生活を共にするといった結果的にヒモっぽい関係にはなりましたけど互いに納得して主人公の方もある程度筋を通したうえでの関係なので、落としどころとして無難なものに落ち着いた印象です。

 

悪くはないのですが、他√のインパクトが強烈なのでそれらと比較すると"無難"といった感じの√といった感想でした。

 

 

総括

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色々書いては来ましたが、全部終わった感想としては中の下というのが正直なところです。

メインの方は椿√は引き込むほどのものを感じなかったですし、ちなこな√も下ネタ姉妹の絡みは面白かったですけどそれが全てって印象でした。

サブの方は咲希にせよ桃子にせよ身体の関係を持つまでの過程が強引でうーんと思わざるを得なかったです。咲希に至っては絵未と八純が主人公のことを好きなのを分かったうえで身体の誘いをしてるのが違和感というかなんだこいつといった感じでした。誘った理由もしょうもなかったですし本当に友達なのだろうか。

 

そしてなによりやはり主人公に対して好感が持てないというのが本作の一番辛いところだったかなと個人的に感じました。上記の通りどうしても性格面で好きになれませんでしたし、作品のコンセプト上仕方ないとはいえ複数の女性と同時に関係を持っている絵面がナンパな感じになってしまっていて、僕の中でヒロインたちはどうしてこいつに惚れたんだろうと終始疑問視してしまいました。

 

絵美と八純が同時に告白した際の返しも酷かったですしね。

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もう○ねばいいのに...

勇気を出して告白してくれた女の子に対してこの仕打ち。しかもこの後二人を放って逃走って満貫通り越して跳満ですよ。誠意の欠片も感じない。絵未と八純の聖人っぷりが伺えますね。

 

とはいえ絵未, 八純の三角関係の描写は悪くなかったので、少々マイナス点が大きかっただけで何もかもがダメだったというわけではなかったです。

ただ前作の出来が良く、その分期待値も上がっていたのでそこを越えてほしかったという思いがあっただけに残念です。

 

一番好きなキャラはと聞かれたらこなつですかね。

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無限に笑わせてくれるのでこういう子大好きです。(実際にいたらドン引きですけど。)

 

 

ではっ!