塩の江戸ゲ戦記

ソラノキオクを求めて

塩サイダー(@ShioCider_RUKIT)のエロゲ感想日記

未来ラジオと人工鳩 評価 / 感想

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未来ラジオと人工鳩とは

勢いある笑いに定評のあるLaplacianによる3rd project, SFもの。

 

人工鳩という電波の伝達を手伝い、世界中から圏外を無くすという名目で作られた鳩が空に放たれたのだが、その鳩が突如暴走。飛び交うあらゆる電波を食べ始めて、結果ネットもテレビもラジオもなくなってしまった世界のお話。

 

主人公は友人たちと協力し失われた空を取り戻す為に奔走していく。

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結構真面目なストーリーなのだが、そこはLaplacian、ちゃんとどぎつい下ネタもぶっこんでくる。

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以降未プレイの方も参照できるよう重大なネタバレを含まない(これからプレイするのに支障がない)程度に共通, 個別の感想を書いていきます。

感想を語るうえで必要な部分のネタは書いていくのでご了承の上読み進めてください。 

 

共通√感想

空とのつながりを取り戻す!

そのために電波を喰われないラジオ電気屋である息子の友人と作った!

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 (DT-0721っておまっ......小さなところにも遊びを入れてくスタイル嫌いじゃない)

既存の使われなくなったラジオに電波喰い防止のためのモジュールを組み込んでラジオを制作した模様。

 

この時点で工学部パワーが凄い...。主人公は元々機械いじりが得意だったらしい。

僕も大学は工学部だけどこんなことできないので素直に尊敬だ🤔

 

作ったラジオを知り合いと遺族に配り、毎日20時に配信を行っていく。

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この後ラジオの名前は地域名からとり、鳴山ラジオとなりました。

 ドーテーラジオはさすがにね?

とはいえ気軽に童貞童貞口に出せる女の子も凄いよね。水雪ちゃんさすがだ。

 

 

放送は20時から30分間のはずだった。

しかし夜中の0時前後になって急にラジオから音声が流れだす。

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 内容を要約すると

 

17日後オオゾラが落下して主人公が死ぬ

 

というものだった。

これには主人公だけでなくプレイヤーとしても面食らう。

電波は人工鳩に喰われるわけだからラジオから音声が流れてくるだけでも既におかしいのにその内容も未来のニュースで大事故の続報という騒然たるもの。

 

さすがにこんなの聞かされたら唐突過ぎて受け止めきれないよね...。

 

ここでゲームのタイトルを思い出す。

 

未来ラジオと人工鳩

 

あぁ...だから未来ラジオなのかと納得。

 

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唐突に突き付けられたタイムリミット。

 

ここからは友人, 妹, 人工鳩を作った教授たちと協力して来るべき未来を変えるために奔走していくことになる。

 

その過程で解説される人工鳩のシステム周りの説明が非常に丁寧で感心した。

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本来は人工鳩→別の人工鳩へ電波を流すインフラの役目を果たしていたんだね。

 

ハッキング防止のために最短経路を取らない手法や人工鳩を捕まえて内部構造を探ろうとするのを防ぐための自壊プログラム等それされたらどうするの?的な細かなところまで設定が練られていたのは流石だなと思った。

 

Laplacian前作のニュートンと林檎の木では難しいことを考えないがコンセプトだったため、ちょいちょい突っ込みどころがあったのだが、今作はその辺も気を使っていてより良いSFになったなと感じている。

 

大きな謎は残しつつも少しずつ前に進んでいく過程が丁寧に描かれているので、読み進めやすいし先が気になる展開なのは良きって感じだ。

 

 

各ヒロイン感想 

月見里 水雪

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腰に緑のちんちんをつけている(ちんちんじゃねえし ちゃんこんくんだし💢)主人公の義妹。

 

無類のお茶好きで特定の√では、ティーインストラクターの資格を得るために講習にも通うほどである。ティーインストラクターって何する人なん?

 

ラジオで物怖じせずトークを展開できるところからその手の職業に向いてる素質が見受けられる。

 

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基本的に主人公を童貞とおちょくってハードな下ネタをぶつけてくるおちゃらけキャラなのだが、兄である主人公を全力で支えようとする健気な一面もある。

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自分の気持ちに素直になることに義妹故若干の抵抗なる物があるらしく、だからこそ√に入ってからの吹っ切れ具合には目を見張るものがあった。

 

かぐやよりも自分も見て欲しい、主人公に7月の日々を振り返って欲しくない、そんな想いが見え隠れする8月の日々。

 

可能な限り主人公を7月から突き離そうとする辺り、人によって捉え方が変わるかもしれないが、これもひとつの恋の形だなと思えたので僕としては全然アリな範囲だ。

 

この子の良いところはアホな性格と素直で正直な性格をギアチェンジで入れ替えができるという点にある。

この二面性によりHシーンにおいてもバリエーションが生まれ、飽きを感じさせづらくなってるのが非常に良きだ‪(´ー`*)ウンウン‬

 

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義妹ええわぁ......

 

 

越百 秋奈

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コーヒースタンドでバイトしてる巨乳枠。

僕も似たような店でバイトしているので親近感なるものを感じなくもない。

 

話し上手で1人でもグイグイラジオ番組を盛り上げていくことができ、複数人放送やカンペくんの飛び入り参加があってもペースを崩さず話せるため、水雪以上の適性があると言っても過言ではない。

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現実にいたらイケメン彼氏連れてるタイプだ うーむ🤔

 

ぶっちゃけた話ヒロイン4人のうちで最も期待が薄かったのがこの秋奈√。

というのも他3人は共通√時点で何かしらの惹き込むアドバンテージを持っているのに対して秋奈にはそれがなかった。だからどういった話の展開になるんだろうと思っていたらなるほどって感じの内容だった。完全に杞憂だたねぇ。

 

作中でも言っていた通り濃いキャラの夏と冬に挟まれた周りをサポートするのに向いている性格。他ヒロインを濃いキャラ(夏, 冬)と形容するなら秋奈√は文字通り秋を表しているんだなと感じた。

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自分が!自分を!ってタイプの水雪に対して自分ではなくかぐやをという秋奈。

 

秋奈自身も主人公に見てもらいたさはあるのだけれど、それでもかぐやを優先しようとするジレンマ。この微妙な仕草も見て取れるから見せ方が上手いなと感じた。

 

精神的に大人っていうのもあると思うんだけど、かつての自分がかぐやと重なって見えたんだろうね。

 

主人公のラジオで15年前の事故から立ち直るきっかけを作れたわけだし好きになる過程も申し分ないかなって感じ。

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滅茶苦茶濃い!って感じではなかったけど、人の強さが分かる温かみの深いシナリオだたねぇ...。

 

 

薊野 椿姫

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とっても優秀なプログラマー、そしてとても優しい女の子。

普段から下着はつけずタンクトップの上にジャケットを着て生活している。ラジオ制作の際上着を脱ぐのだがそれがまたたまらなくえっちだたねぇ...。

 

かつて葉月伊邪那博士と共に人工鳩を作った人でもある。故に電波喰い事件の後世間からの風当たりが強く、他人に心を開くことが少なくなっていた。

 

主人公曰く組まれたプログラムはとても簡潔で読み易く、コメントが書かれていて分かりやすいものとのこと。

僕は誰かに見せるプログラムでないならコンパイル通って期待通りの結果ならグチャグチャでもいいやーって感じで組む事が多いからいつ誰に見せても恥ずかしくないの書ける人は素直に尊敬だ...。

 

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少女時代に精神的な意味で伊邪那博士に救われた経緯があるため、髪型, タバコ, 喋り方等を伊邪那博士を意識したものに変えたらしく如何に尊敬していたかが伺える。可愛いとこあるじゃねえか...。

 

最初は壁があって主人公を含め殆どの人が取っつきにくい印象を感じていたが、共にラジオを作ることで少しずつ打ち解けていく。

 

この最初は冷たい、悪く言えば扱いに困るタイプの人がちょっとずつ心を開いていく感じがたまらなくいいんだなぁ!

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ずっと葉月伊邪那に囚われて生きてきた椿姫だけども主人公の機転のおかげで自分なりに終着点を見つけられたのがほんと良かった。

 

どんな生まれでどんな経緯があっても、色眼鏡で見ることをやめて一歩踏み込んで接してみれば、そこには他と何も変わらない人としての弱さを持った一人の女性がいるんだよということを教えてくれる√。

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余談だけどもこの√ではいくつか共通, 他ヒロイン√において謎だった部分、いわゆる伏線ののいくつかが回収される。

√後半からエンディング後にかけてあーなるほどね!って何回もなった。

 

葉月 かぐや

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人工鳩製作者である葉月伊邪那博士の娘。1タミに独りで住んでいる。

や なんとね、ノーブラらしい

(パケ絵のこの子に惹かれたからこのゲームに手を出したと言っても過言ではない。) 

 

この子を見て何か愛らしさのようなものを感じてならなかったんだけど、感想書いてるうちに気付きました。

f:id:shiocider-rukit:20180907063121g:plainモフゥ-!

 青, 白, 黒のカラーリングに黄色い眼

うちの嫁ポケエルフーンにそっくりではないか!

もうね、秒でニックネーム変更しちゃったよね()

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ではポケモンネタはこれくらいにして......

 

 

満を持してのかぐや√。

解放には椿姫√を終了している必要があるため椿姫√の内容が色濃く反映されている。

 

母親の罪と自分の人生、大切な人に伝えたいけど伝えるわけにはいかない苦悩......。

 

口では分かったなんて簡単に言えても実際にはその人の立場に立たないと分からないものなんだよね。

かぐやがずっと背負い続けてきたものの重みを本当の意味で主人公が理解し、共に背負う事を決める。

悲しみも、恐怖も、全部わかちあおうと決める二人。

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この二人が寄り添う過程が本当に綺麗で美しかった。

 

以前呼んだことのある小説に、三秋縋・著の作品で"三日間の幸福"というものがあるのだが、それに通ずるような美しさがあったね。

 

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ラジオ作成チームが若干蚊帳の外だった感が否めないが、終わり方も綺麗だったし不満はない!

 

 

こちらも余談だけどもおまけシナリオを全て見た後かぐや√の2年後のシナリオを見ることができるよ(本編終わって満足しないように!)。

 

その他感心した部分

このゲームをプレイしていてあぁいいなと思っていた部分が3つ程あり、よりゲームに彩りを添えていた。

 

1つ目が効果音。トンネルを進む時の足音や研究室の扉のノック音などが鮮明でリアルな感覚を楽しめた。

飛行機に石を投げつける音もよかったのだが、実際にジュラルミン合金に石をぶん投げたことなんてあるわけもなく、実際の音を知らないのでこちらは割愛。

 

2つ目がガヤの声。キャラのセリフやBGMとは別にバックで流れているショッピングモールでの人の話し声の響き具合であったり、公園のシーンの子どもの声の無邪気さがこれまたリアルで「あぁ本当に雑踏の中にいるんだなあ」とか感じることができていた。

 

3つ目がエンディングテーマ。江戸ゲにおいてEDは

  1. 全体を通して一つだけのもの
  2. ヒロイン√用EDとTRUE√EDで分かれているもの
  3. 各ヒロインごとにそれぞれのルートにあったEDが用意されているもの

で大体分類できるが、本作は3のヒロインごとに違う歌が使われているものである。故に単純に曲が違うだけでも愛を感じられるが、歌詞を注意深く聴いてみてもそのキャラそのものであったり√を上手く表していて素敵だなと思った。

 

いずれにせよ音関係の要素なんだけども、こういう細かな部分に気を配ってるのが伝わってくるとプレイヤーとしては心躍るものがあるよね‪(´ー`*)ウンウン‬

 

おわりに

かぐやが本当に可愛いゲームでした。

 

伏線の回収で強いて違和感があったとすればどうしてかぐや√でのみあれに気付いて記憶を手に入れられたのかってことくらいですね。

その他は割かしそつなくまとまっていて、皆が皆誰かを愛していて、誰も悪い人がいないお話だったから全体的に綺麗って印象が強かったです。

 

セーブデータもコピー, 移動できるので管理しやすかったし、流行りのバックログジャンプもできるのでUI周りもしっかりしていてプレイしやすかったです。

 

一応は夏のシナリオなのでギリギリ寒くなる前に終えられてよかったですね笑

 

取りあえず体験版やってみて特に不快感を感じなければそのまま続行しても後悔しない面白さなので積みゲー消化して手持無沙汰な方は是非プレイしてかぐやを愛でましょう

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ではっ!