セヴンデイズ あなたとすごす七日間 評価 / 感想
セヴンデイズ あなたとすごす七日間とは
LIFE0発のクラウドファンディングから始まったノベルゲーム。
※江戸ゲ感想用のブログですが、こちらのゲームは全年齢対象です。
友人である紀伊国屋(きのくにや)から呪いのビデオ(Blu-ray)を渡され、そのビデオを見ることで怨霊に取り憑かれることから物語は始まる。
怨霊を浄化すると可愛らしい黒髪少女が現れ、
「自分の中にあと6人(合計7人)の人間が入っているからそれぞれの人生を終わらせてほしい。」と頼まれる。
7人全員およそ49日の間現世にとどまることができるが、肉体は一つしかないため一人につき7日間でそれぞれの女の子たちと向き合い送り出してあげる物語。
なお攻略順は特になく誰から送り出していくかはあらかじめ決められているのでその点は問題ないが、ヒロインによってはgood, normal, badの3種類のEND分岐がある。
感想(非ネタバレ)
忽那 サクラ
生前は農家の大家族で育った女の子。
依り代は日本人形。
自分よりも他者の幸せを優先する子で誰から逝くか決めるときに先がどうなるのかわからない皆不安な中真っ先に名乗り出たことからもその性格がうかがえる(前記事で書いたイストリアなら人魚姫になれそうな子)。
かなりの大食いで米を5合平らげてもまだいける!というフードファイターになれば一儲けできるんじゃないかというレベルの暴食っぷり。
よく言われるけど美味しそうに食べ物頬張る系女子ってホント素敵だよね。
体系であったり見栄え気にしてあまり食べない女子いるけどどっちが魅力的かと言われれば圧倒的前者だよ!
でも食べ過ぎると主人公の家計に響くかもしれないと我慢しようとするが、それでもお腹は鳴る、可愛い...。
最後に残した感想も
「この1週間……すっごくおいしかったですし」
というらしいっちゃらしい可愛らしいもの。
普段はしっかり者で他者を思いやることができる子だからこそ最後のシーンの気持ちは分かるし、そこでしたやりとりも素敵やなぁって思った。
(余談だけどBAD ENDが結構怖い。)
印象に残ってるセリフは
『今』を楽しむために、私の隣を歩いてくれませんか?
月野木 コトハ
高飛車なお嬢様で分かりやすいツンデレ。
依り代は赤べこ。
若干世間ずれした部分がありそのせいで言い合いになることもしばしば...。
お素麺の滑り台のくだりはちょっと笑った。
コトハ篇に入る前から一癖ありそうな子やなあって思ってたけど、サクラがかなり良い子ちゃんだっただけに面倒な子だなという印象から始まった1日目。
ゆうてツンデレのテンプレートを突き進む子だからある意味扱い易いと言えなくもないけどね。
因みに料理は全然らしくパンを焼くのに鉄板を引いたりオーブンを使おうとせず直に火にかざして
「パ、パンを焼こうと思ったのに、うまくいかないのよ!」
というレベル。都市伝説かよ🤔
目を離したら即家宅炎上案件ですやん...。
でもちゃんと謝ることのできる子。偉い、可愛い。
言わなくても伝わるでしょ?じゃなくて悪いと思ったらしっかり謝罪を口に出せる子は良い子である。
世の中意味不明なプライドを持ってるせいでこれができない人が多いからほんと厄介よね┐(´ー`)┌
実は主人公の分のパンもつくろうとしてたところも可愛さポイント高いね 良いツンデレだ(´ー`*)ウンウン
高慢な態度は寂しさの裏返し
不安定な精神状態だからこそ抱える痛み、孤独感、必要とする支えというものを感じさせられた、そんなコトハ編。
印象に残ってるセリフは
私たちは、同じ痛みを抱えてる......
小鳥遊 マリ
元気溢れる騒がしいアホの子。独特なギャグセンを持っている。
因みにボクっ子。
依り代はこけし。
主人公「うるささで言えばお前がチャンピオンだぞ」
マリ「やった! ちゃんぴょん!」
このレベルである。
てっきり持ち前のテンションで色々言いだすものとばかり思っていたため一日目の例のセリフには少々面食らった。
(そのセリフ自体は誰か言いそうなものではあったけど言い出すとしたらコトハかシズク辺りだと思っていた。)
そしてそんな中、紫の提案で唐突に始まるTRPG。
魔王にさらわれた千夜子姫を取り戻すため旅に出るマリと主人公。
いや、マジで戦うんかい
ノベルゲーが気づいたらRPGになったぞ...
何を言ってるのかわからねえと思うが俺も何を言ってるのかわからねえ状態だよ。
魔王がかなり強いのでクイックセーブ推奨。
負けたまま終わるのは嫌だったので最後はちゃんと勝ったよ!
(どうでもいいが参加してくれた紀伊国屋が良いやつ過ぎた...。)
なおこのTRPG内にて怒涛の勢いでパロディネタ(覚えてるだけでもハリーポッター, FF, ドラクエ, ポケモン, 北斗の拳辺り)が飛び出てくる。
そしてこのマリという女の子......
母親(自分の親だけでなく母親という概念そのもの)に対して並々ならぬトラウマを抱えているようで初めは主人公の母親みつきさんに対しても怯えていて避けていた。
故にマリ篇ではみつきさんがキーパーソンとなる。
この母娘のやり取りの一つ一つが積み重なって最後の一日で涙腺を刺激してきた。
サクラ篇でもコトハ篇でも泣かなかったけれど最後のワガママのシーンが本当に素敵すぎて気づいたら涙が頬を伝っていた。
ホント弱いんです......家族愛がテーマになってる題材。
印象に残っているセリフは
ファブリッシュマシンガン!!
百目鬼 イチル
格好良さを求めて不良に憧れる女の子。
サクラとは従姉妹同士でよく知る仲らしい。
依り代は掃除機(デビルロボ)。
酒やタバコ喧嘩を求めて歩き回る
尾崎豊かよ┐(´ー`)┌
主人公に対して別にほっといてくれてもいいぞー
と奔放っぷりではあるがついていっても文句は言われずむしろ心なしか嬉しそうである。
喧嘩をしたいとのことなので主人公は格ゲーの提案をする。
「あたしがそんな子供だましで満足すると思ってんのかぁ?」
結果...
「うおおおおおおお! ちくしょおおおおお! 勝てねええええ!!!」
でしょうね┐(´ー`)┌
今までゲームしたことない人が経験者に勝つのは難しいよね。
でも見かけによらず意外と器用で一日で劇的な成長を遂げる。負け続けたら萎えてやめそうなもんだけど続けようってなる精神凄いよね。根は真面目な子なのかも...。
そしていつも以上に振り回される紀伊国屋。
もういっそ不憫過ぎて笑える。陰キャに見えて実はアクティブだし、なんやかんやアイス奢ってくれるしホントいいやつ。
印象に残ってるセリフは
『楽しかった』、それだけじゃだめなのか?
九十九 シズク
物静かで良き観察眼を持ってる子。
マリ篇のTRPGの賢者役から地味にノリが良いことがわかる。
依り代はクマのぬいぐるみ(ビッグダディ)。
このジト目可愛くない?
静かな子だとなおのことすこすこのすこって感じだ。
死んでるズ活動開始直後からPCを弄り事件の詳細を調べていたため死んでるズの詳細が分かるとしたらシズク篇か千夜子篇辺りと踏んでいたので案の定といった感じでシズク篇開始後すぐに事件の真相を教えてくれる。
ただ話が話だけに主人公の虚弱メンタルが発動し、たびたび中断を強いられる。
プレイヤーとしては早く真相が知りたいんだ、頑張れ主人公......。
シズク篇は7日間全て死んでるズの死についての話なのでネタバレなしだと話せることが少ないのが残念だ...。
印象に残っているセリフは
それが......私の復讐
色摩 ネネ
主人公とイイコトしたがる色欲の深き女の子。
料理は幼少期からやっていたらしく非常に上手とのこと。
依り代は野良猫(ふぐり)。
依り代の中で唯一動ける個体だったのと千夜子を除けば最後の死んでるズメンバーということで一番長く主人公を見つめていた時間が長い。
母親の影響でイイコトがどんなものなのか知りたくて主人公をあの手この手で誘惑してくる。
じゃあ、そんなウブなしゅうくんに......私が、色々教えてあげるわね
うーん、えっちだ......w
サイドテールなのもすこっ!
しかし紫大先生によるアドバイス(お説教)を受けて好きとはどういうことなのか考え、悩むことになる。
地味にネネをライバル視する紫可愛い...。
それで主人公もネネに対して向き合おうとするもここにきて沼プレイングをかましてしまう。
おまえがやるべきことはそんなことじゃないだろと......
それのおかげでより互いに寄り添うことになるわけだから結果オーライと言えなくもないけどなんかここだけ妙に生々しいというか主人公に人間臭さみたいなの感じたねえ。
死んでるズ7人の中で最もギャルゲーしてると感じたネネ篇。サクラ, コトハ, シズクにもそういった描写はあったけどネネ篇が頭一つ抜けてる印象がある。
(ご自身で見てほしいので載せないけど)GOOD END1の最後のシーン、そしてそのときのCGの構図が非常に素敵だったよ。グッとくるものがあるね。
死人を愛するとどうしても打ちひしがれたとき、死ねばあの子の元に行けるのかなとか考えがちだけどそうしてしまうとその子に対する侮辱に繋がってしまうから命ある限りその生を全うすべきだよね。
BAD ENDはないけど強いて言えばGOOD END2が若干それに近いかも。
印象に残ったセリフは
そんな人を、どうして好きにならないでいられるっていうの?
御巫 千夜子
死んでるズ最初にして最後の一人。
7人の中で唯一下の名前が漢字で表記されている。
ー よろしくお願いします、修一さん ー
満を持しての千夜子篇。開幕直後から飛ばしてくれる。
なお意味はよくわかっていない模様。天然のちからってすげー!
サクラやコトハ、マリにイチルが世話になったため紀伊国屋に会ってお礼を言いたいとのこと。
んで飯を一緒に食いに行くと
おっスタバネタやんけ!
説明ならこの塩サイにお任せあれ!
ぶっちゃけ事前知識なしで注文できる人ってほぼいないよね。
shiocider-rukit.hatenadiary.jp
(↑スタバネタが出てきて嬉しくなったのでここでイキリ宣伝を...)
店の雰囲気を感じて田舎娘から都会っ子にランクアップしたい千夜子。
尊い......手とり足とり教えて導いて差し上げたい。
......こんなところでしょうか。
何故他の子に比べ感想が軽いのか、その理由は......やればわかります(´、ゝ`) フッ
終わりに
ここまで読んでくださりありがとうございました。
「クラウドファンディングものだし、平均プレイ時間もそんなに長いものじゃないからまあまあっていうくらいの感じかね?暇つぶしくらいにでもなればいいや」
という感覚で始めたゲームだったため返ってきた反動もより大きいものでしたね笑
本当に感動の連続のシナリオでした。
7日間という短い制限の中で描かれるエピソード、そのひとつひとつにテーマがあり、テンポもよく飽きさせない工夫がされていたのが良きでした。
各篇それぞれでも勿論面白かったのですが、7人全篇終わった後のあれがあれでああでしたね(語彙力)。
マリ篇でも泣いちゃったけどこっちももう泣くなって言う方が土台無理な話でしょ...。
ちょいちょい出てきてた伏線の回収も上手だったしやりごたえがありましたね。
先月PS VITA版も出たことですし、
最後まで走りきれば素敵なエンディングが待っていますので、これを読んでくださった未プレイの方は是非プレイしてひと夏の思い出を増やしてみてください。
追記
この記事をTwitterで共有したところLIFE0さんから感想を呼んだというリプライをいただき感激しました!
とても丁寧な対応でより一層ファンになりましたね笑
それともう一つ嬉しかったことがあり、こちらの感想記事の共有ツイートに主人公の母親みつきさん役の声優・丸山 美紀さんにふぁぼを頂きました。
こんなオタク記事を読んでいただけて嬉しい限りです。
次回作の「LOST:SMILE」の方で、微力ながらクラウドファンディングに参加する予定ですのでLIFE0スタッフの皆さん、制作の方頑張ってください。また素敵な作品をプレイできることを楽しみにしています。
ではっ!