9-nine- EP1-EP2 評価 / 感想
- 9-nineとは
- ここのつここのかここのいろ(EP1) - ネタバレなし
- そらいろそらうたそらのおと(EP2) - ネタバレなし
- ここのつここのかここのいろ - ネタバレあり
- そらいろそらうたそらのおと - ネタバレ有り
9-nineとは
ぱれっと発の異能バトルもの。
異世界に存在するアーティファクトが地震による神社の神器破損の影響でこちら側の世界に流出して若い男女(今のところ能力者は全員学生)を持ち主に選び、能力を発現させていくというお話。
分割商法の作品で1作目の"ここのつここのかここのいろ"は2017年4月にリリースされ、2作目である"そらいろそらうたそらのおと"は2018年4月に発売されていることから恐らくは1年ごとに1本リリースしていく予定なのだろう。
ボリュームは小さく、1作ごとに約5, 6時間ほどでエンディングに辿り着ける。
今のところ続編というよりはパラレルワールドシステムで別√のお話という括りでエピソードが分かれている。
つまり1つの事件に対して都をヒロインとして描いたのがここのいろで、天をヒロインとして描いたのがそらのおとという感じ。
エピソードがいくつまで増えるのかは現状不明だが、
- ヒロイン候補は4人いるためEP4まで
- ヒロイン4人のEPの後グランド√用にEP5まで
- メインタイトルが9-nineであることからEP9まで
辺りのどれかかなと思ってる。
(話の風呂敷の広げ方からして3. はなさそうな気がするけど)
※本記事は1年おきに発売されるであろう9-nineの次回作をプレイする際、前作の記憶が飛んでた場合復習できるようにするための(自分用の)ものなのでネタバレを含んだ記事となります。ですが、中には未プレイでどんな感じなのか知りたくてこの記事を見に来てくださった方もいらっしゃると思うのでちゃんとネタバレありとネタバレなしで分ける方向で書いていきたいと思います。
ここのつここのかここのいろ(EP1) - ネタバレなし
ヒロインは九条 都。
コーラとか売ってる大企業の社長令嬢らしい。実家が大金持ちではあるけれど節約をモットーにしており、
このような具合で小市民っぷりを発揮しており、○ックのハンバーガーを食べるのが月1の贅沢の模様。
この子無難に良い子!
実家が金持ち礼儀も正しく気遣いもできるおまけに料理のセンスもGood!
弱点らしい弱点がないこの癖のなさ故に分割商法のトップバッターを任されたんだろうね。
このゲームではとある殺人事件が起きてそれを都と追っていくことになるんだけどその過程で都が主人公の家にきてご飯を作ってくれるようになるわけよ。
通い妻かな?
主人公は一人暮らしで外食ばかりで心配だからとのこと。
もうさ、男の子の理想というか求めてるシチュエーションそのものよね。
こんな学生生活でありたい人生だった。
真面目で恋愛には奥手の女の子だからこそ主人公への好意を自覚してからの距離の詰め方がむず痒いんだけど嫌いじゃないそんな感じのお話でございました。
そらいろそらうたそらのおと(EP2) - ネタバレなし
ヒロインは新海 天。主人公・新海 翔の実妹である。
天と書いてそらと読む。本人は若干気にしている模様。
めっちゃ元気良い子で場のムードメーカー的存在。
この表情ほんとすこ!
主人公と常に夫婦漫才みたいなことしており都をあたふたさせる様子が見ていて面白い。
主人公は一人暮らしだけどこの子は実家暮らし。
両親が滅茶苦茶天に甘いらしく、兄妹共同部屋だったのを天が「自分の部屋欲しい!」といったら主人公を家から追い出す形になったんだとか...。
主人公が一人暮らしになった後も度々家に押しかけては半ば無理やり泊っていく。
主人公「帰れよ」
可愛すぎかよこのブラコン...
こんな子が妹だったら確実にシスコンになってるだろうな...
兄である主人公の呼び方が「にいやん」ってのもずるいし、切羽詰まったら「お兄ちゃん」になるのも可愛さポイント高い。
僕はあまり実妹ヒロインはすこらないというか近親相姦ものの同人誌も避ける傾向にあったんだけどこの天ちゃんはそういった不快感が全然感じなかったのも高評価。
ここのつここのかここのいろ - ネタバレあり
都のアーティファクトは髪飾り。
能力はスティール、つまりは相手の所有物を奪い取れるというもの。
この所有物というのは「物体」のみならず「記憶」をも奪い取ることが可能。
射程距離は10mで条件さえ整えば視覚に入ってないものも奪える。
当然相手のアーティファクトを奪うこともでき、スティール成功 = 実質勝ちみたいなところあるので非常に強力な能力と言える。
初期√では石化事件の犯人、つまりは魔眼のユーザーを追っていくわけだが、その過程で自分が図らずも人殺しをしてしまっていた事実に気づき絶望し、力に飲み込まれてしまう。
それにより暴走し手当たり次第に能力で周囲の人間の記憶を奪うことで魔眼のユーザーに辿り着くが、返り討ちにあい石化しバラバラに砕かれるEND
今までの被害者と違い身体を砕かれたのは当初ソフィは都に恨みを持つ人物が犯人でないかと予想したが、実際はアーティファクトは石化しないので砕いて内部から探そうとしていたと考えられる。
なおこの√では都とは協力関係にはあったものの深い関係にはっていなかった。
別の枝では都と恋仲になることでシナリオが変化し、別のユーザーたちが接触している情報を得る。それをもとに天, 希亜を含めた4人で神社に向かうも既に死人が出た後だった。
この死人(恐らくは司令官)は「自分が魔眼の使い手だったが罪の重さに耐えきれなくなったので自殺する。」といったような遺書を残しており、本当なら事件は終わりだし嘘でもしばらく黒幕は鳴りを潜め、その間手掛かりなしになってしまうのでここで一旦幕引きとなる。
長い物語の序章としてみるなら◎, これ単品で見るならまぁ...ってくらいの感想。
都との恋愛面は良かったんだけど事件の方ははっきり言って消化不良感が否めない。
エンディング流れたとき「えっ...これで終わりなん?」って思ってしまった。
実際魔眼のユーザーが誰なのか結局分からなかったし事件自体が解決したわけでもなかったしね。能力ものなのにバトル要素が薄かったってのも残念ポイント。
できればエピソードごとに一区切りつけた終わりにしてほしかった感ある。
ただ次に設定や伏線は上々なのでこれからに期待できる終わり方ともいえるので上述した通り1作目の評価としては良きだと思う。
そらいろそらうたそらのおと - ネタバレ有り
天のアーティファクトはバングル。
能力は隠密術。自身や他者、あるいは物体の"存在感"を操ることができる。
ただし姿そのものを消せるわけではないので、既に認識された状態で使っても意味を成さない。
また、対象物を中心にその周囲の物の存在感も操作できるが、数の多さに反比例してかけられる力も弱まる。
RPG風に言うならこゆこっちゃね。
能力聞いたときハンターハンターのメレオロンのパーフェクトプランを思い出した。
メレオロンのと比べると使い勝手は悪そうだけどそこそこ良い能力だよね。
戦闘力がない分襲われたら能力使っても逃げられないから終わりだけども。
天をヒロインとして進める本作だと前作では出会わなかった敵組織リグ・ヴェーダが明るみになる。リグ・ヴェーダは司令官, ゴースト, エンプレスの3人によって構成されたチームだが、本作では主にゴーストとの戦いを描いたものとなる。
というのも司令官は口だけだしエンプレスこと春風は主人公側の思考なので実質相手は一人といった感じである。
主人公が一人でいるところをゴーストに狙われ、魔眼により手足が石化しいよいよとなった場面でソフィと天が駆けつけ天がゴーストに向かって無我夢中で能力を使用する。
これによりゴーストは一時的に消滅し、主人公も殺されずに済んだが、力が暴走し天の日常生活に異常が出始める。
始めは知人の天に対する記憶がなくなり、次に周囲の人間や機械が天に対して反応を示さなくなるというもの。
主人公以外は両親でさえも天のことを忘れてしまう為精神的に非常に辛い状態となる。
果ては傍にいた主人公にも同様の症状が出始めたことで実質心が折れた状態になり、ソフィがアーティファクトを切り離すアンブロシアの薬を作っていたが間に合わず天の存在がこの世から消えてしまうというEND
最終的には主人公でさえも天のことを忘れてしまう為このEND非常に悲しい。というか怖い。世にも奇妙な物語でありそう。
すぐやり直せるとはわかっていてもちょっと心に来るものがあるよね。
TRUE√ではアンブロシアの薬ができるまで天の精神を維持することに成功し、再度出現したゴーストを倒すため主人公が単身特攻する。
とはいえ主人公は実質無能力者なので、ソフィからアーティファクトを受け取り炎の力を得た。
そしてゴーストと対峙するわけだが、
皆大好き無限の剣製。
ゴーストは魔眼(石化) / UBW(槍) / 瞬間移動 の3種類の能力が使えるらしい。
とてもじゃないけど今さっき能力得たばかりの主人公が勝てる道理はないよね。
ゴーストとはなしたくてやってきたという春風に助けられ瞬間移動を封じた隙に辛くも勝利する。
いやこええよ 死に際のゴーストさんよお
ついでに司令官も戦闘不能にしてリグ・ヴェーダ壊滅、めでたしめでたし。
と思ったら司令官もゴーストもユーザーではなかったというオチ。
エピローグにて黒幕らしきやつの会話。声で誰なのかわかるわ...
なんとなくおまえだろうなとは思ったよ。
- ユーザーは全員学生
- 都が手当たり次第にクラスメイトの記憶を盗んだことで魔眼のユーザーに辿り着いた
-
(メタ読みだけど)黒幕 = 序盤からいる立ち絵のあるキャラ
といった感じで十分予測可能だったしね。
黒幕が与一くんであることが分かってEP2 ENDと...。
今作の感想としては前作よりもだいぶ面白かったと思う。
前作で不満だったバトル要素の薄さや魔眼のユーザーの正体みたいなのを回収してくれたし忘れられていく恐怖を感じるBAD ENDも良きだった。
あとちゃんと事件に一区切りつけてくれたのも良い。ぶつ切りエンドは正直萎えるのでこれは次回作以降でもぜひ続けてほしい。
EP3は春風先輩メインらしいけど黒幕が分かった状態でどういう風に話を広げていくのか楽しみだね。